ずっとお城で暮らしてる

趣味にまつわる記録簿です。小説の感想がほとんどです。

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小田雅久仁さんの『残月記』を読みました。

 

本屋大賞ノミネート作、ラスト!無事に走り切れました。10作の振り返りは、また別で書きたいと思います。

 

本作は、ノミネート作が発表されたときに未読であった7作の中で、あらすじを読んで一番面白そうだと感じたので、ラストにとっておきました。

 

今年のファンタジー枠でした。独特な世界観の構築がすさまじく、オビ文にある通り、ダークファンタジーディストピアが混じりあった混沌とした世界でした。どういう人生を送ってきたらこの世界観を思いつけるのか、知りたすぎる…。

 

3作のなかだとやっぱり表題作の『残月記』が一番すきかな~。長くて濃厚というのもあるし、淡々とした語り口でありながらも激動の展開であるギャップがいい感じです。

 

以下、ネタバレありで書きます。

 

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■ そして月がふりかえる

シンプルホラーファンタジー。月がしばらくトラウマになりかねない…。

最期の最期まで救いのない展開で笑ってしまった。結局、世界構造はいまいちわからなかったな…。わかるように書いていないんだとは思いますが。

 

■ 月景石

これも結構すき。現実と陸続きの物語から、急に転換が起こって月の世界に飛んで、リンクしながら進んでいき、最終的にドッキングされていく感じ、とても良い。村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の雰囲気。

時間軸は意味わからんけど、大月桂樹のくだりはザ・ファンタジーで雰囲気がとてもよい(語彙力なし)。

 

■ 残月記

ディストピアとファンタジーが一番複雑に絡み合った世界観でした。なんとなく読んでいたらいつの間にかディストピアの話からファイターの話に変わってました。そして最後はファンタジーに昇華されていく。

これもすべてを読み解くことはできなかったけど、長かった分、一番世界観に浸れました。

 

■ 月に込められた比喩・ファンタジー

いずれの作品も月が大きな役割を果たしていて、比喩的に使われるとともに、月自体が舞台となってファンタジー世界が構築されています。嫌でも月に対するプラスでない感情が湧いてくるような、影響力の大きい世界観でした。

一方、3作で世界観が共通していたわけではなく、個々で個々の意味を持って登場していました。比喩表現や世界観の読み取りが非常に難解な分、3作共通でジワジワ世界構造が分かってくる展開だと、個人的にはもっと浸れたな~と思います。あからさまに説明を挟む必要はないけれど、3作の展開をつなぎ合わせると見えてくる、みたいな…。

もちろん、実はそういうものがあるけれど、私が読み取れていないという可能性は多いにあるのでそうだったらごめんなさい。

 

本屋大賞

ゴリゴリのファンタジーなので苦戦を強いられそうです。去年の『この本を盗む者は』も10位だったので…。ゴリゴリのファンタジーって、『途中で断念した』という方が一定層出やすいと思うんですよね。

 

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世界観の構築はダントツの作品でした。

布団で読んでいて、そのまま寝るかというときに、枕元に本を置いたのですが、風景石が頭をかすめて怖くなり、本棚にわざわざ戻して寝たくらいには、読者の心をむしばんできます。

伏線回収の鬼👹

朝倉秋成さんの『六人の嘘つきな大学生』を読みました。

 

本屋大賞ノミネート作、9冊目!ゴールまであと一歩です。

 

朝倉秋成さんは今回が初めましてになります。本作については、名前はノミネート前から見かけることはありましたが、就活がテーマの作品は、やはり中々自分からは手が伸びにくく…。

 

そうして読んでみたら、展開の仕方が非常にうまく、常に続きが気になって気になって仕方ない展開がずっと続いていました。これは一気読みする人、多いんじゃないかな。

 

何より、鬼の伏線回収力でした。あらゆる要素が伏線となり、また効果的に回収されていくさまは圧巻でした。

 

では以下、ネタバレありで語りたいと思います。

 

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■ 前半

最終選考当日にかけての当時の話と、現在の各登場人物へのインタビュー形式の展開で進んでいく形で、犯人は誰だ?ということが主眼になっていました。

他作品のネタバレになるので避けますが、某作の影響もあり、冒頭のつかみの段階で、嶌さん、めちゃくちゃ怪しい…!!と根拠なく思っていました。圧倒的メインヒロインポジで、謎の涙を流す彼女は明らかに目立っていて、怪しいですね。これが本作の罠だとも知らずに、嶌さんの失言がないか注意深くみながら読み進めてました。

最終選考のなかで、一人、また一人と闇が暴かれ、効果的にインタビューが挟まれ、クズっぷりを強調していく展開。この時点においては、インタビューが挟みこまれているということは、"犯人"ではないことを示唆しているので、容疑者が段々減っていくことにもなります。ここもうまい所だなと思いました。読者を推理させた気にしてくれる。

最期に、嶌さんが犯人であることが示唆されて終わるわけですが、まだページ数がこんなに…!これでは嶌さんは犯人ではない、ということがメタ的にわかってしまうのは萎えポイントです。

 

■ 後半

嶌さん主人公に代わり、本当の解決パートですね。怒涛の伏線回収パートとも言えます。前半の中でも伏線とその回収は細かくありましたが、さらに大がかりな伏線回収がされていく様は見事でした。

前半のインタビューでの違和感の回収、当時の細かい伏線の回収。久賀くんがスミノフ知らない問題、嶌さんが気づいた時点で一緒に久賀くんだとわかって少しうれしい。

 

■ 伏線

本作には伏線というかどんでん返し要素として、登場人物も知らなかった要素と、叙述トリック的な要素が入り混じり、すごいことになっています。

特に後半の要素についてちょっと意図的すぎるきらいがあると感じてしまったことと、回収されるための伏線、伏線を成立させるための展開、という雰囲気を少し感じてしまいました。インタビューで言っていたようなことや、最期に明かされる各自の本当の真実について、選考会当日で誰も説明・弁明しなかったのは全員誠実すぎないかなぁ…とか、スミノフは流石に調べりゃわかるよ…とか。

でも伏線回収エンタメとしてみれれば、こんなに見事なことはないと思います。

 

■ 本作の構成・展開のうまさについて

本作は、どんでん返しに慣れた現代読者を狙った構成・展開になっていると感じ、ここが一番新鮮な魅力だったと思います。

オビ文で、六人全員がクズであると煽られ、最終選考では少しずつそれが暴かれていく展開となっています。こうなると、どんでん返しとしては、犯人がこいつらを圧倒的に超えるクズであることが最後の最後に暴かれるような勧善懲悪?展開を予想してしまいますよね。

その予想が最期のどんでん返しで鮮やかに裏切られることで、新鮮などんでん返しストーリーとして印象に残ります。

犯人についても、私がそうであったように、典型的などんでん返し作品において最も怪しい立ち位置である嶌さんを読者に疑わせる展開になっていたと思います。

 

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朝倉秋成さんは他作品も伏線回収が売りだったりするのでしょうかね。

作品調べてみたいな、と思いました。

ハゴロモ

よしもとばななさんの『ハゴロモ』を読みました。

 

ザ・よしもとばなな、な作品です。幻想的な雰囲気の中でも、現実に通ずるような祈りの物語が展開されて、読者をほんのりと優しい気持ちにさせてくれます。

 

本作は、都会で色々あって傷ついた主人公が、ふるさとに戻って色々な何かに触れていく物語です。こういう、傷ついて立ち止まってしまった人が、緩やかに回復していき、また歩き出すまでを描く物語、とても好きなんです。橋本紡さん作品が、この雰囲気の作品が多いのです。『流れ星が消えないうちに』とか、まさしく。

 

ネタバレしてどうこう、というお話でもないですが、以下ネタバレが含まれているかもしれません。

 

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幻想的で、言ってしまえば捉えどころがないのに、読んでいるとハッとする場面が多いのはなんでなんでしょうね。

 

以下、気に入った表現をただただ挙げていきます。

 

そして窓から青い空を見上げて、私は自分がその頃と少しも変わっていないのにびっくりした。

人の、感じる心の芯のところは、決して変わることがないようだ。

p46。わかる~~。大きな感情の揺らぎがあった時、『あれ?私この感情知ってるぞ…?』と全く別の過去の場面を思い出すことがあります。

 

体は心と連動して、微妙な力を発揮している。心が弱っていても、体を動かしていることで最低限の何かが保証されることはたくさんある。

p105。これは真理でしかない。本文にもあるけどこの逆も然り。とにかくなにがあっても体が動く限りは体を動かし続けろ。

 

恋愛はとてもすばらしい。でも、この世の中は、もっともっと大きなことでできているんだ、と私はまた実感した。

p111-112。これも真理でしかない。

 

時間というもののおそろしい力を、私は実感した。

p117。めちゃわかる~~。忘却は力なり。

 

~今、ひまだし好きこのんでここにいるのだ、~

p128。能動的選択の力強さ。

 

『そういうのが最高なんじゃないのか?自然に、川のように流れて、あるところにいつのまについてしまうっていうのが。』

p163。この感覚に自覚的になったのは社会人になってからかなぁ。

 

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よしもとばななさんも定期的に摂取していかないといけない栄養素になりつつあります。

 

”繋がり”と”多様性”

朝井リョウさんの『正欲』を読みました。

 

本屋大賞ノミネート作、8冊目!あと2冊を3月中に読めればよいので、あとは流して走っても余裕そうです。

 

朝井リョウさんはとても有名な方ですが、実は私は今回が初めましてでした。朝井リョウさんって"就活"のイメージがあって(『何者』のイメージだと思われる)、まだまだ就活の記憶があるうちは何となく手が伸びなくて、巡り合えずにいませんでした。

 

さて、本作ですが、なんと度肝を抜かれました。オビ文に『読む前の自分には戻れない』とありますが、ある意味でその通りでした。私の価値観とリンクする要素が多くって、読了後は気を抜くと本作を出発点とする思考の海にさらわれてしまいます。

 

前半は、けっこう王道展開な感じがあって、本屋大賞ノミネートの他作と似ていて、割と不幸中毒めの作品かな~と思っていましたが、中盤からの盛り上げ方というかひっくり方というか、『あ、ここまで来たか』という感じでした。(語彙力どっかいった)

 

なにより、多人数視点での描き方がすごくうまいなと思いました。同じものごとに対して、こんなに見え方が変わるんだなぁと…。詳細はネタバレ含むので後ほど。

 

では以下ネタバレありで書いていきます。

 

 

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■ 寺井啓喜

本作の登場人物の中では比較的マジョリティ側というか、とても真面目な人でしたが、一番ヒヤヒヤする展開でした。啓喜のあずかり知らぬ所で何かが変わり始めている感じが…。

そしてメタ的にみても、啓喜に"世間的に正しいこと"を言わせるためだけに啓喜を存在させているわけではなくて、ちゃんと生きているのが魅力的でした。啓喜の中で徐々に芽生えていった感情が、自分の言ってきたことと見事に矛盾してきて、綺麗な伏線回収の感じが鮮やかでした。

 

■ 桐生夏月/佐々木佳道

夏月たちは私よりも上の年代ではあるのですが、現時点で20代後半~30代前半の世代の諦念の感じが、リアリティすごかったですね…。朝井リョウさんって我々と同世代ですか???なんでこの感覚共有できてるんだろう…。

いや、違うか。世代の雰囲気というわけじゃなくて、こういう感覚持つ人はどの世代にもいるんでしょうね。

 

私も、夏月たちほど明確な理由があるわけではないのですが、『みんな好きな人がいて当たり前』『夜になると誰だって下ネタで盛り上がりたいはずだと思ってる』、こういう前提にひどく吐き気がします。これまで感じていた違和感をうまく言語化していただいた感覚です。

無論、それを伝えない私も悪いし、好きな人については私もいてほしいと思うし、また、単位がグループ単位なら基本やむを得ないとわかってはいますけれど。

 

■ 神戸八重子/諸橋大也

前半は八重子のダイバーシティフェスを中心に話が進んでいたので、自然と八重子に感情移入しつつ読んでいました。小説のテーマもうんうんこんな感じね~、とこのときは思っておりました。

そして後半、視点が大也に変わってからというのが、一番度肝を抜かれた部分です。視点がこっち側になると、こんなにも見えるものが違うんだ、と思いました。しかも、前半感情移入していたはずの八重子のことを大也と共に"気持ち悪い"と感じてしまうのが一番ハッとさせられたポイントです。

 

■ 自分に対する嫌悪・羞恥

こういう他人からの無理解がテーマになると、どうしても自分は達観視点で見てしまうというか、自分は彼彼女らの主張を全部わかって、配慮できる人間です、とどこかで思って読んでしまう節があります。本作の前半は割とそうでした。後半は、まさしくそれを一気にぶん殴ってくる作品でした。

 

■ 多人数視点の描き方がうますぎる

前半の視点から、後半になるとその対となる自分の視点に変わることで、物語の時系列としてはまっすぐ進んでいくけれど、見え方が全然変わるという現象、素晴らしかったです。しかも、それぞれの人物の描き分け?がしっかりしていて、登場人物たちの生きている感を存分に味わえました。

 

■ "繋がり"があるから苦しいけど、"繋がり"があるから大丈夫

"繋がり"が本作の大きなテーマの一つです。これは凪良ゆうさんが描かれているものと共通点が多いと感じていて、非常に私の中に印象的に残った点です。

社会という団体で生きていくために法律を守ることは必要最低限のルールですし、その社会の中にあるコミュニティ、つまり"繋がり"の中で生きていくためには、悪意の有無に関係なく、傷つける人傷つく人が出てくるのは、もう避けられないことだと思います。任意の人は、加害者でも被害者でもあるということです。

そんなあっちをみてもこっちをみても傷つけあいが発生しているバッドエンドな世の中で、ハッピーエンドを迎えるための手段が、これもまた"繋がり"だと思うわけです。

夏月と佳道の、同じ価値観を持つもの同士の"繋がり"は勿論、八重子と大也のような正反対の"繋がり"も、また彼彼女を救ってくれる可能性のある"繋がり"だと思うわけです。

凪良さん作品も、生きづらい人々がつかみ取ったわずかな希望として、"繋がり"を描いている作品が多いように思います。

 

■ ”多様性”

本作のもう一つのテーマが"多様性"ですね。"繋がり"と共通する部分も多いですが。

 

さきほど述べた、ハッピーエンドを迎えるための手段としてもう一つが、"理解しようとしないこと"があるのだと思います。

もうひとつは、自分の視野が究極的に狭いことを各々が認め、自分では想像できないことだらけの、そもそも端から誰にもジャッジなんてできない世界をどう生きていくかを探る方向。いつだって誰だって、誰かにとっての"性的なこと"の中で生きているという前提のもと、歩みを進める方向。

p274より引用です。

他者を理解しようとするな。

p300より引用です。

 

理解せずとも対話はできるはずです。だから、理解しようとしないこと、理解できないことを理解すること、理解してもらおうとしないこと、理解してもらえないことを悲観的にとらえないこと、は今後の一つの道筋ではないかと思っています。

 

よく知られたマイノリティ以外にももっと少数のマイノリティがいたんだ、それも知っていかなきゃね、ではなくて、知らないマイノリティなんて知ることが無理なレベルで無限にあること、それを人類共通認識にしたい。

 

厄介なのは、自分の理解の範囲で無理やり理解して、対話という名の断罪をしてくる人々です。その人の価値基準において、他人を裁く人が多いのは、SNS社会だと顕著ですね。

 

でもまぁこれも難しい所で、本作でもありますが、どこまでを表現の自由として、どこからを公序良俗に反するとするか、どこまでを無罪として、どこからを有罪とするか。これはもういくら頑張っても主観抜きでは決められない事項ですので、時代と共に移ろいますし、わかりやすくこうすればいい!というのはありませんね。

 

■ まとめ

現在の私の置かれた環境ともリンクして、非常にクリーンヒットな要素の多い作品でした。エンタメ的な面白さは少ないですが、本当に読んでよかったと思いますし、今後の私に影響を与えること間違いなしだと思います。

本屋大賞ノミネート作の中では、個人的にはだいぶ上位に入ります。でも他とジャンルが違いすぎて、非常に悩みどころですね…。

 

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朝井リョウさん、これを機に『何者』とか前の作品もあさってみようかな。

たびぱ

『Pokemon LEGENDS アルセウス』を遊んでいます。

 

学生時代、ポケモンとの付き合いは非常に浅かったのですが、久しぶりにソードで遊んで結構楽しめたので、より自由度が高そうな本作も気になって遊びました。

 

一応、ストーリーの一次クリア?までいきました。そして以下は、ただひたすらに私の旅パを紹介して愛でる記事になります。予めご了承ください。

 

一応、ストーリーのネタバレを含んだ記載も出てくると思いますので、こちらも予めご了承くださいませ。

 

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■ プレイスタイル

まず現状は、エンドロールをとりあえず見て、今は伝説のポケモンを捕まえて回りながら図鑑の充実を図っているところです。

 

ソードの時は、ワイルドエリアで遊びまくってレベルが上がり、ジム戦で全く苦戦出来なかった思い出があるので、今回はいわゆるレベル上げ行為は、この一次クリアまでは行いませんでした。

お陰様で、ラストのポケモンバトルは残り一匹で辛勝するなど、ギリギリを攻めることができました。

バトルシステムの影響かもしれないけど、ソードの時よりもバッタバッタ瀕死になってしまう感じでした…。

 

■ たびぱ

まず、参考にソードの時の旅パです。

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懐かしすぎる……。

 

では、こちらが私のアルセウス旅パです。

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はいかわいい。

では、1匹ずつ紹介していきましょう。

 

■ おだんご(ダイケンキ

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ミジュマルフタチマル時代→可愛い、ダイケンキ→カッコよさのなかに可愛さも秘めている。素晴らしい子です。

手持ちから外すことはなく、それゆえ順当に一番強い子です。

おだんごは「みねうち」も覚えてくれているので、捕まえる際にも活躍してくることが多かったです。

 

■ ポン(ギャロップ

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最序盤で捕まえてから、この子も基本的に手持ちから外していません。おだんごと対をなす子を入れたかったのと、ほのおタイプすきなのでこの子になりました。

ほのおが揺らめいてる感じが見てて飽きません。

ポンもおだんごとほぼ同じレベルです。

 

■ リンネル(チュリネ

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ソードのDLCでストーリーに出てきたときに一目ぼれしていたので、本作で見つけて速攻で手持ちメンバーとなりました。同じくソードで出てきたときにドレディアも好きになったので進化させるつもりだったのですが、本作のドレディアは見た目が違うとのことで…チュリネのままにしておきました。

バトルは、耐久力が紙です。大体一発でやられてしまうのでとても悲しいです。でも、こなのわざを覚えて貰っているので、捕まえるときの状態異常かけ役です。あとは何よりパーティのマスコット役なので、居てくれるだけでOKです。

 

■ あずき(マニューラ

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ソードから続投、おじょうのあずきです。ソードの時には気づかなかったけど、ニューラ/マニューラのこと、わたし相当好きみたいです。なんでだろうな…ドヤ顔の多いアホの子だと思ってるのかもしれません。

初めて出会った時空の歪みでゲットしました。

多様なタイプの技を覚えてくれることと、すばやさが速いので特攻隊長です。お嬢なのに…。

 

■ ひじき(ブラッキー

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ソードの頃はリーフィアのみどりを旅パにしていたので、別の子を、と思ってこの子にしました(リーフィアは後述…)。ブラッキー/エーフィは、むかしにわたしが触れた数少ないポケモンである『ポケモンコロシアム』という、敵の手持ちポケモンを奪って回る極悪非道のゲームがあるのですが、そのゲームの初期メンバーであり、想い入れがあります。今回は迷ってブラッキーにしました。エーフィも放牧場には居ります。

とてもかわいいです。わんこです。

 

■ さつき(リーフィア

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はい、ソードからの続投です…。イーブイファミリーから2匹も入れるのはどうかと思って、今回はひじきだけをお迎えしたわけですが、どこかでバトル相手がリーフィアを使っているのをみて、耐えられなくなりました。リーフィアのこと、わたし相当好きなようです。

だってみてください、こんなに可愛い。

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以上が最終的な旅パ6匹です。

 

■ サブ旅パ+α

お次に、旅パを支えてくれたサブ旅パ+αを紹介します。

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■ ホイップ(ミミロップ

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さつきが加入するまで、旅パに居てくれました。進化方法知らなかったのですが、なつき進化で急に進化できるようになってると、なんだかうれしいですね。かくとう技を覚えており貴重な子です。

 

サガンとす(サーナイト

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この子も旅パに入ったり抜けたりの子です。キラキラネーム付けてしまって親としてうしろめたさがありますが、エスパーとフェアリーはとても貴重で活躍してくれました。ちなみにサガン鳥栖のことは名前しか知りません。

 

■ ソルト(レントラー

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序盤の旅パです。この子をきちんと育てていればバランスが良かったのに…。見た目はとてもタイプです。

 

■ らいどう(フワライド)

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この子も序盤の旅パです。ソルトと同じく見た目はとてもタイプなので、またしっかり育てよう。近くに居ると不思議な音がします。

 

■ PARCO(パルキア

OIOIディアルガ

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旅パメンバーではないけれど、個人的に大満足のネーミングだったのでご紹介。

 

■ 全体感

本作はいわゆるジム戦というものがなく、ポケモンバトルも急に始まったり、キング/クイーン戦も、相手のタイプがいまいち分からないので、相手のタイプによってパーティを変える、ということをほとんどしませんでした。そのため、比較的上記メンバーだけでずっと闘っておりました。

こうしてみるとタイプ偏りがひどく、後半でんきタイプが居ないことにはだいぶ苦労しましたが、もう彼らに愛着が湧きすぎていてダメでした。ゴリゴリ押していきました。

私の最推しであるクチートが居ないのはとても悲しいですが、リーフィアとニューラ/マニューラが次点で推しだということに気づけてハッピーです。

 

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フィールド探索系のゲームはハマるととにかく時間が溶けますね。ポケモン乱獲して歩き回るのがとても楽しいです。

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姉ちゃんは魔王

一穂ミチさんの『スモールワールズ』を読みました。

 

本屋大賞ノミネート作、7冊目!今年はアドバンテージもあったので順調すぎます。

 

本作は、ノミネート作が発表される前から話題になっていたので気にはなっていました。なのでノミネート作の中では一番読むのを楽しみにしていた作品でもあります(楽しみにするだけの前情報が入ってきていた)。

 

さて、本作は約50ページの短編6作からなる作品ですが、どの作品も短編とは思えない濃厚さでした。中編くらいの読後感です。非常に鮮やかな比喩表現と、滑らかな没入感(滑らかな没入感とは??)、非常に私好みの物語ばかりでした。

 

内容やテーマが同じというわけではないのですけれど、私の中では、町田そのこさんの『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』と似たような読書体験および読後感でした。

 

一番のお気に入りは、『ネオンテトラ』です。比喩表現が一番鮮やかです。

 

では、以下ネタバレありで書いていきます。

 

 

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ネオンテトラ

最高です、ええ。ネオンテトラの比喩構造に気づいたとき、文字通り鳥肌がたちました。落としどころがすごすぎる。

あとは、どこがは書きたくないのですが、美和が割とわたしなんですよね…。どこがは書きたくないのですが…。私が辿り着きうる道筋のひとつをみているようで、ぞっとしています。

 

■ 魔王の帰還

これもタイトル回収が素晴らしい。魔王が鉄二のもとに現れて、そして勇のもとへ帰還していく物語。

これは何より姉ちゃんのキャラ立ちが素晴らしい。冒頭からフルパワーで笑ってしまった。竹宮ゆゆこ作品に出てきそう。

 

■ ピクニック

SBSというものの存在を知らなかったのですが、確かに幼児の事故は取り扱いが難しそうですね、と他人事ながら思いました。

本作はちょっとホラー寄りというか、本当にあった怖い話に出てきそうな類の作品でした(本当にあった怖い話ってほぼ見たことないけど…)。

 

■ 花うた

書簡形式の作品、結構すきです。特に本作は、手紙でなければ、この二人はこの境地にたどり着けていないでしょうから。

秋生の最期の物語、染みるなぁ…。

 

■ 愛を適量

これも結構すきです。性自認と生物学的性とのギャップに関して、身体的な生殖機能まで変えたいと思う理由をいまいちわかっていなかったのですが、少しわかった気がします。当然これもケースの一つだとは思うのですが。『目に入るとバグる』『身体が勝手に赤ちゃん産む準備して』はなるほどなぁと思いました。

これも、慎悟がお金を出して、慎悟目線でちょっといい話風に終わらせず、後味悪い要素入れてるのがすきです。それでも読後感は爽やかです。愛は目分量。

 

本筋の流れではないですが、『俺のほうが思春期の子どもみたいな受け答えだな』の展開が個人的にツボでした。

 

式日

この作品集の締めとして相応しい、印象的な作品です。また、ネオンテトラの笙一が出てきており、多分笙一はこのあと…という感じなんですよね、多分。

『不確かさが自由で寂しい』という表現、天才か?

 

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■ まとめ

どれも濃厚で、ハッピーな感じはあんまりないのだけれど、不思議と読後感はほんのり暖かい気持ちになりました。この感じが、『夜空で泳ぐチョコレートグラミー』と似ているなと感じた点です。

 

本屋大賞ですが、本作は大賞の有力候補ではないかと思います。短編集であることがどこまで影響を与えるか…といった所でしょうか。

男たちの朝

西加奈子さんの『夜が明ける』を読みました。

 

本屋大賞ノミネート作の6冊目!無理なく順調に楽しく読めていてハッピーです。とはいえ、今回のノミネート作、内容的にも分量的にもヘビーなものばかりでは…??

 

西加奈子さんは、『きりこについて』や『さくら』を読んでいて、後半の盛り上げ方がすきだと感じている方です。『サラバ!』もいつか読みたい。

 

さて、本作はというと、『星を掬う』に負けるとも劣らず、めちゃくちゃ重い内容でした。いわゆる社会派小説と呼ぶのが正しいのかな?

 

2人の男性が、学生時代から30代になるまでの成長と苦しみをこんこんと描いた小説です。現代の具体的な問題を取り上げていて、そういう意味ではリアリティがあって重々しいです。

 

私個人としては、主人公たちの価値観?とは少し離れた所に居るのであくまで客観的に読んでしまいましたが、それでも、私のお隣さんである、と思いました。つまり、現実の私も陥る危険性のある底なし沼がすぐそこにあって、そこの様子を描いている作品だと思いました。

 

以下、あんまり書けませんがネタバレでの感想です。

 

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2人と、マケライネンの合計3人の人生が重なり合い、共通項が現れながら進んでいく雰囲気は読んでいて面白かったです。一方で、その分、似たような重々しさが続くので、読むのにはパワーが要りました。

 

『星を掬う』のような不幸中毒とはまた違って、明確な問題があって、それに苦しめられていくさまが丁寧に描かれています。かといって、明確な悪役もいないというか。最期に森が言っていたような気がするけれど(言っていなかったらごめん)、人の問題というよりは構造の問題というか。(林とか東国さんは一応代表として立っているけれど)

 

ラストは森がズバッと言ってくれはしたけれど、後味の悪い終わり方で、ここも現実に寄せている雰囲気ですね…。ヒーローが一人いれば解決なんて問題なら、すでに解決しているんですよね。だから、『考えるのを、抗うのをやめるな』というメッセージなのかな、と感じました(私個人は)。

 

私個人の考え方として、ここまで大きな構造の問題に対して抗うのは非常にコスパが悪いと思ってしまうんです。少なくとも現時点において、成果における他人依存性が高すぎるというか。

自分とその周囲の人々、私が幸せにしたいと思う範囲(大きな意味での利己?)に対して、問題があれば抗っていきたい、そう思っている人です。全体バッドエンドは環境条件として、そのうえで個別の小さなハッピーエンドを積み重ねていきたいということです。

 

終盤のタイトル回収はお見事…!序盤から出ていた『男たちの朝』からの反転、すばらしいです。

 

本屋大賞という観点でいくと、『星を掬う』と同様、重すぎる…という点がネックになりそうな印象です。でも今年のノミネート作や近年の受賞作を見ると、どれも重めで、明るい雰囲気の作品なさげなので、あんまり関係ないのかもしれません。