ずっとお城で暮らしてる

趣味にまつわる記録簿です。小説の感想がほとんどです。

2020年の本棚

2020年も終わりですね。今年は外に出ることが例年以上に少なく、その分、読書が多少捗りました。

 

今年はあっという間に過ぎ去ってしまったという印象がある一方、今年初めて読んだ本を確認すると「やがて海へと届く」で、あれ、これ読んだの今年か、随分遠い所まで来たな、という気持ちもあるという不思議な感覚です。

 

今年一年間で読んだ本は計31冊。読んではいますが、熱心な読書家というには程遠いレベルですね。ただ、熱心な読書家になる気はないので、今後も読みたい本を読みたいときに読みます。

 

さて今回はその31冊から、トップ10を紹介したいなと思います。

2020年に出版された本ではなく、私が2020年に読んだ本の中から、私の満足度をもとに独断と偏見でランキング化しているので、完全に自己満足です。悪しからず。ここではネタバレは一切しないようにしています。

 

今年はここに備忘録を書くようになったおかげで、内容がすぐに思い出せるようになりました。読書も一人で懐古厨がしたくてこの備忘録を始めたので、十分に役割を果たしてくれています。

 

【第10位:赤×ピンク(桜庭一樹)】

 つい数日前に読んだ本です。迷ったし、直前補正がかかっているとは思うけど、ここに置きました。人間、特に少女~女性の不安定性を見事に描いているので、そういうのが好きな方にお勧めです。「少女には向かない職業桜庭一樹)」や「少女(湊かなえ)」が類似作品かな。

 

『いまからあなたはタオルじゃなくて、ぞうきんよ』

 

 

【第9位:まだ温かい鍋を抱いておやすみ(彩瀬まる)】

彩瀬さん、今年はわりと深めで複雑なテーマを扱う作品が多かった中で、本作はそれを引き継ぎつつも、「食べる」ことのすごさがテーマになっています。すべてに真摯に取り組みには、世の中は複雑すぎる。食べものから力をもらってこれからも生きていきましょう。

 

『食べるってすごい。生きたくなっちゃう』

  

 

【第8位:巴里マカロンの謎(米澤穂信)】

小市民シリーズ待望の最新刊です。小市民シリーズ好きは読んでください。読んだことないけど、「日常の謎」が好きな方であれば、ぜひシリーズ1作目の「春期限定いちごタルト事件米澤穂信)」を読んでください。

このコンビがまだまだ平和な頃の物語を楽しめます。「伯林あげぱんの謎」は、ぜひ推理しながら読んでみてください。私は序盤から爆笑してしまいました。

 

『これこそがマカロンです』

 

 

【第7位:やがて海へと届く(彩瀬まる)】

彩瀬さんが東日本大震災で経験されたことを小説に昇華させたような、彩瀬さんの祈りの物語です。東日本大震災について想いを馳せたい方、おすすめです。

ぜひ、「暗い夜、星を数えて(彩瀬まる)」を読んでから、お読みください。

 

 

【第6位:蜜蜂と遠雷恩田陸)】

これは有名作ですね。小説でしか聴けない音楽を聴くことができます。音楽の世界に詳しくなくても、いや、詳しくないからこそ、より楽しむことができる部分が多いと思うので、万人にお勧めできます。分厚いですけど、途中から止まらなくなります。

 

 

【第5位:medium 霊媒探偵城塚翡翠相沢沙呼)】

これも有名作ですね。いわゆる「どんでん返し」ものは好きだけど、読みすぎて慣れちゃった方、おすすめです。これまでのそれらとは一線を画すサプライズが用意されています。この小説を、楽しもうと思って読む以上、騙されざるを得ないと思います。

中盤まで「ふーん」となる展開だと思いますが、どうぞ最後まで読んでください。

 

 

【第4位:あなたはここで、息ができるの?(竹宮ゆゆこ)】

竹宮ゆゆこさんの入門書だと思っています。本当は「とらドラ!」が入門としてはベストなんですけど、今時ラノベを勧めるわけにもいきませんので。めちゃくちゃ独特な味のある方ですけど、非常に癖になる人は癖になります。ドクペです。

本作は、時間ループものの最強の恋愛小説です。これ以上はネタバレになります。

 

 

【第3位:滅びの前のシャングリラ(凪良ゆう)】

隕石が落ちてみんな死ぬ話です。圧倒的バッドエンドの中で不思議と幸福になっていくお話です。自分の幸せについて考えたい方にお勧めです。

 

 

【第2位:孤宿の人(宮部みゆき)】

ひとりだけど、ひとりぼっちじゃない。悲しいけれど、悲しさだけじゃない、そんなお話です。時代物が好きな人におすすめかな。

 

 

【第1位:神さまのビオトープ(凪良ゆう)】

世間の言う「正しさ」なんて、「普通」なんて、捨ててしまいたいと思っている方にお勧めです。私は本当に刺さりました。「わたしの美しい庭(凪良ゆう)」や「流浪の月(凪良ゆう)」もよければどうぞ。

 

 

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以上、途中からだいぶ適当になりました。

正直順位にほとんど意味はありません。1位は変わりませんが、そのほかは気分でコロコロ変わります。

 

総括すると、2020年は2019年から続く凪良ゆうさん一強時代の継続となりました。次いで、彩瀬まるさんと米澤穂信さんは安定化してきています。また、竹宮ゆゆこさん再ブレイクも盛り上がってきています。今後の作品が楽しみで仕方ないです。(皆様勝手に申し訳ありません。重ねて申し上げますが、私個人の中での話です)

 

2021年はどんな物語と出会えるか、ワクワクしかありません。

まずは積読本を減らしていかねば…。