ずっとお城で暮らしてる

趣味にまつわる記録簿です。小説の感想がほとんどです。

王道を往くどんでん返し

綾辻行人さんの『十角館の殺人』を読みました。

 

余りにも有名な作品ですね。新本格ミステリの幕開けとなった一冊に位置するようで、ミステリ好きの方からはことごとくオススメを頂く作品です。

 

私はこれまで、いわゆる館ものにはほとんど縁がありませんでした。理由は特になかったのですが、今回で少しわかったかもしれません。

 

それにしても、してやられました。"あの1文"を読んだときは、「ん??」と声を出してしまいました。刺されたことに一拍遅れて気づく感じです。どんでん返しミステリとしても王道の作品です。

 

以下、ネタバレありのコメントを。

 

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【島】

得体のしれない犯人に次々と殺されていく恐怖、積もりまくった謎に引き寄せられ一日で読んでしまいました。

 

【本土】

守須は完全にノーマークだった…。謎の待ち伏せ行動にもっと意味を感じておくべきだった。

 

それから、口許にふっと寂しげな微笑を浮かべたかと思うと、やや目を伏せ気味にして声を落とした。

ヴァン・ダインです」

ひっくり返るというよりは、あ!そういう向きでピースが繋がるのね!!という感じ。

 

そして、私に関してわかったのは、私解決編が好きなんだなぁ、ということです。探偵役と犯人が対峙して、論理と問答を通して事件が解決する、その瞬間を求めてしまっているんだと思います。

 

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館パワーがたまったら、綾辻さんの館シリーズを順番に読んでいきたいです。