ずっとお城で暮らしてる

趣味にまつわる記録簿です。小説の感想がほとんどです。

2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2022年の本棚

2022年も終わりですね。 今年は、前半は2021年の勢いそのままに引きこもってひたすら本を読んでいました。一方、後半は居住地の変化があったことをきっかけに生活スタイルが少し変わり、特に理由はないものの本を読まない期間もあったりして、ペースとしては…

「おいしいごはん」とは?

高瀬隼子さんの『おいしいごはんが食べられますように』を読みました。 本作はつい最近、芥川賞を受賞されています。帯文も『心のざわつきが止まらない。最高に不穏な傑作職場小説!』となっており、食べものもテーマで非常に私好みっぽいので手を取りました…

月の立つ林で

青山美智子さんの『月の立つ林で』を読みました。 私の中でのホッコリ枠大筆頭、青山さんの最新作です。本屋大賞にて連続で2位を取られていて、そういった意味でも今作を楽しみにしていました。 本作も、青山さんお得意の連作短編集ですが、これまで以上に…

君の地球が平らになりますように

斜線堂有紀さんの『君の地球が平らになりますように』を読みました。 本作は、私が今年読んだ中で圧倒的トップに君臨し続けている『愛じゃないならこれは何』の系譜となる、斜線堂先生の恋愛地獄小説第二弾です。 『愛じゃないなら~』がぶっ刺さった私だっ…

"この世"を卒業するバーチャルアイドル

柴田勝家さんの『走馬灯のセトリは考えておいて』を読みました。 柴田勝家さん(相変わらず名前がややこしい)の作品は、私としては3作目でしょうか?私は普段SFを読みませんが、不思議とこの方の作品には手が伸びます。おそらく、私が文化人類学や推し・信…

鍵のない夢

辻村深月さんの『鍵のない夢を見る』を読みました。 直木賞受賞作ということで手が伸びました。最近、"文学賞受賞"の文字に弱くなっています。辻村さんの作品はいくつか読んでいますが、読んだものはミステリ作品が多く、本作のような雰囲気の作品は個人的に…